家族関係論演習

 記録を作ってくれる人がいるので、ここでは印象に残ったことを備忘的に簡単に。『孤立の社会学』の4章で男性の方が孤立しやすいというのは本当かというところ。男性の方の情緒的サポートが婚姻関係に偏りがちになるのに対して、女性の方はその他にネットワークを作りやすいという議論。本来の読解としては、ここでの分析が妥当かどうかという形で読んでいく必要もあるのだが、それはまあ、そこまで厳密にはできないということで、なぜ女性の方がサポートネットワークを作りやすいのか、男性と同様にフルタイムで働く女性はネットワークがそれほど多様にならないのか、男性が配偶者以外のサポートネットワークを広げていくにはどうしたらよいか、というあたりが議論になった。
 私としては、男性のサポートネットワークを広げていくために、異性愛カップル規範をどう考えるか、という点をもう少し深めたかった。異性愛カップル規範があることによって、夫婦関係に閉じるということもあるのではないか、と思う一方で、異性愛カップル規範を崩すことで、男性のネットワーク強者と弱者との二極化もあるのではないか、というようなところまで話が持っていけるとよかった。