発掘

 文献チェックをしていて,もっとしっかり読んでおけばよかった文庫が出てくる。ともに講談社学術文庫


人類とぼけ―ぼけ研究の歩み (講談社学術文庫)

人類とぼけ―ぼけ研究の歩み (講談社学術文庫)

 新福さんは,確か長谷川式スケールで有名で,なぜか今認知症業界で一番影響力のある医師になってしまった長谷川一夫さんの師匠だったと思う。エッセイ風だが,分かりやすい概念史で恐れ入る。


病因論研究―心身相関の医学 (講談社学術文庫)

病因論研究―心身相関の医学 (講談社学術文庫)

 医学的人間学の提唱者。ドイツの大学医学者としては珍しくフロイトに傾倒し,精神分析を内科学に導入するが,学会内ではマージナルな立場に。ナチに対する態度の問題といい,追ってみると面白そうな人。
 しかし,この人も,いいお家の人。「著者のヴィクトーア・フォン・ヴァイツゼッカーについては,著名な理論物理学者であり哲学者でもあるカール・フリートリヒ・フォン・ヴァイツゼッカーと,その弟で最近まで第6代ドイツ連邦共和国大統領だったリヒャルト・カール・フォン・ヴァイツゼッカーの兄弟の叔父」(151,解説)とのこと。兄も父も政治家だとか。

 以下のような本も積読でした。

病いと人―医学的人間学入門

病いと人―医学的人間学入門