回帰

 懐かしい。分析が煩雑でどこまでが前提でどこからが経験的に検証されたことなのかを判別して読んでいくのが難しいが、よくこれだけのことを考えるなあ、と。あらためて90年代半ばに大学入ったころに見ていた社会学の雰囲気を思い出す。領域横断的にサブカルチャー消費の機能を見ていくのが本筋なのでそこで登場する音楽やマンガなどは素材に過ぎないのだが、やはり自分でもなじみがある音楽を分析したところが、分かりやすく読めた。