山田昌弘

修士の2年間はこの人のウォッチャーだった。しかし、なんとなく今は興味を失った。

この人がいなかったら、家族社会学は、もっと健全でつまらないものになっていたと思う。その意味で貴重な人だが、個人的に惜しむのは、落合恵美子氏が歴史人口学に(完全に)転じて以降、並び立つ人がいなくなってしまったことである。いわゆる家族社会学の教科書的知識が失効している現在にあって、この人の一人勝ちはちょっと痛い。

ご本人はとっつあん坊や風。マッサージ好き。


まあ、講義に関連するのはこれでしょう。嫉妬のメカニズム説明を精神分析、それも和田秀樹に頼っちゃうのはどうかと思うが。

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く


ちょっと表題からは外れるが、オーソドックスな本。

迷走する家族―戦後家族モデルの形成と解体

迷走する家族―戦後家族モデルの形成と解体


やっぱり、これで有名になりましたね。希望格差といい、コピーのセンスがあるのでしょう

パラサイト・シングルの時代 (ちくま新書)

パラサイト・シングルの時代 (ちくま新書)


しかし、主著はやっぱりこれだと思う。読みやすいとは言えないが、10年位前はこれ読むしかなかったからなあ。この本を読むと、機能主義+マルフェミ+感情社会学というこの人の骨組みがよく見えてくる。

近代家族のゆくえ―家族と愛情のパラドックス

近代家族のゆくえ―家族と愛情のパラドックス


やっぱり、山田さんだと読んでいるだけに突き放して見れずに色々書きたくなってしまう…。講義タイトルと関係するのは、1冊目と3冊目だね。もう一回分使って、山田さんのまとめをしよう。