忘れてた

家族――新しい「親密圏」を求めて (自由への問い 第7巻)

家族――新しい「親密圏」を求めて (自由への問い 第7巻)

 加藤秀一と岡野八代の対談だけ読む。加藤先生が、あるとき家族の手記集を読みその多様性におののき、こんな対象は手に負えんと家族研究をあきらめたと言っていた。やっぱり難しいんだよね、家族論は。

自由とは,人と人との交わりのなかで実現される何かではないだろうか.重要な他者との密接な関係性のなかで,自由な〈わたし〉がどうしたら可能となるか,その条件を描く.

編集にあたって
対論 新しい「親密圏」を求めて

岡野八代・加藤秀一
I 【考察】「公/私」の問い直しから
 消極的・積極的自由論の手前で

岡野八代(同志社大学
 新しい家族が求める「自由」――家族法の視点から
二宮周平立命館大学
II 【問題状況】女性にとって「親密圏」とは
 「権利」意識と親密圏の自由
三輪敦子(世界人権問題研究センター)
 記憶と自由の予期――アメリカ史における黒人女性の語り
大 橋 稔(城西大学
 ドメスティック・バイオレンスが法に問いかけるもの
   ――家族における個人の尊厳・自由の要請とその基盤
小島妙子(弁護士)
III 【構想】新しい自由の胎動
 自己尊重とはどのように形成される感情か
   ――親密圏のなかでつむぐ記憶がもたらすもの
柿本佳美(奈良女子大学非常勤講師)
 ジェンダー家族と生・性・生殖の自由

牟田和恵(大阪大学