シンプルな世界

「負け組」の哲学

「負け組」の哲学

世界が不透明に見えるのは、ヘゲモニーを奪取されたまま、何を為すべきかも考えず、世界をボンヤリと眺めているからにすぎない。今やエリートの第三者的な物言いしかない。画一的な公式用語、国際会議用のインテリ語法ばかりである。一方には国際官僚の物言い、他方には国際知識人の物言い。シンポジウム・コロキアム・ワークショップで政治的・道徳的に正しい合言葉を交わした後は、懇親会で旨い物を食い、品良く談笑し、酒で頬を赤らめ、有意義な集まりでしたね、大切なのはやっぱりロビー活動とコミュニケーションですねと頷き合う。恥を知るがいい。